作品名「城山南壁 エキスカーション・中央壁ダイレクトルート」
撮影・編集 Original CV 制作 FTG
作品時間 48分- 1月6日、伊豆・城山に出かけた。本年の初登りである。
この近くの函南辺りに、当時若かった源頼朝が幽閉されていたと聞く。
北条政子との出会いもこの辺りであったに違いない。ひょっとしたら、頼朝と政子の逢引の場所が城山だったのではないかと勝手に想像すると、城山のクライミングも自ずと楽しくなるものだ。
さて、城山の南壁は次の静止画の通り大きな1枚岩だ。(静止画の中央部。赤い車のやや右斜め上。)
ここに、古くに開拓され、三ツ星のマークが付く「エキスカーション」というルートがある。このエリアを代表する6ピッチの好ルートだ。
私たちは朝方、このルートに取り付いた。
岩質は凝灰岩であり、ざらざらとした感じだ。ホールドもスタンスも結構あるので簡単かと思いきや、そうでもない。手足のバランスが微妙に難しい。
とはいえ、午前中にどんよりしていた雲が切れてきて、雲間から陽光が差してくると気持ちがよい。また、登るに連れて高度感も増して来るのでロケーションも良くなる。そして、終了点に無事到着。
通常ならば、これで懸垂下降して、めでたしめでたしで終わるのだが、FTGさんとご一緒するとそうならない。斜上バンドまで懸垂下降した後、継続して次の「中央壁ダイレクトルート」に取り付いた。このルートは4ピッチの長さである。
結局、中央壁ダイレクトルートの終了点に着いたのは、山の端から日が沈む頃。つまり、朝方、この南壁に取り付いてから、日が沈むまで一度も土を踏むことなく、ずーーーーーっと壁の中にいたのである。
FTGさんに言わせると、「今回はビデオ撮影で時間がかかったが、クライミングだけなら、もう1ルート追加して3ルート登れそうだ。」
さすが、FTGさん。今年も宜しくお願いします。 - メールマガジン No. 102 2012-02-01