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2012年04月26日

たそがれクライマー奮闘記(15) カウンター・バランス

 片手、片足の2点でバランスを取れるのは、それらが垂直線上にあるときに限られる。そうでないとモーメントの力が働いてしまうからだ。
 バランスをとるテクニックとしては3つの方法がある。カウンターバランス、アウトサイド・フラッギング、インサイド・フラッギングである。
 では、クライミングで最も頻繁に使い、最も重要なカウンター・バランスを見てみよう。
 左手でホールドを掴んだとしたら、その真下の垂直線上にあるフットスタンスに右足を乗せる。このとき、内股のようにして足先は外側であるアウトサイドステップを使う。ここが最も重要だ。出来る限り軸足となる右足は膝が伸び、右足の爪先から左肩までが一直線上にあるようにすると美しい。そして、左足の爪先は壁を軽く抑える程度。
 このテクニックを使うと最も軽やかに壁を登っていくことができる。だとしたら、ルート・ファインディングをするとき、まずはホールドの真下にスタンスがあるかないかを探すことが最優先。もし、あればカウンター・バランスを使って、どんどん登っていく。1(左手)、2(右足)。1(右手)、2(左足)。つまり、1-2、1-2のリズムでスピードを上げる。上手なクライマーは、やさしいところではビッグホールドやビッグスタンスを使わなくても垂直線上にあるホールドとスタンスを探し出して登っていくのである。ここがビギナーと根本的に違うところだ。

投稿者 sue_originalcv : 2012年04月26日 20:58

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